こんなのを書きたくなるのは
あの携帯小説のせいかもしれません。
お粗末様ですが、少しでもお楽しみいただけましたらっ…
くそー！！
呑み行きたかったのに仕事終わんなくて無理だー
消毒液
練は麻生と二人、探偵事務所のソファに座っていた。ただ座っているだけのはずもなく、練は麻生の腰を跨ぐよう向かい合い、長い間キスを繰り返していた。互いの息をも奪うようなキスだった。練は麻生の首に両腕を回し、麻生は練の頭を両手で抱え込んでいる。二人の間には空気すらも入り込めないかのようにお互いを引き寄せていた。まるで磁石だ。久しぶりの逢瀬であるために、練は余裕無く貪るように深く麻生の口腔に縦横無尽に舌を巡らせた。飲み込みそびれた唾液が口の端からとろりと溢れ落ちる。じっくりと歯列を確かめ、歯茎を味わい、練が舌先で麻生の舌の裏側をなぞったときだった。
「……んっ！」
麻生の口から吐息が漏れた。なんだろう、珍しい、と思いながらも練はそこに丁寧に舌を這わせた。と、僅かな違和感が舌先から伝わってきた。
「……んんっ」
再び麻生の口から、今度はうめき声が漏れた。練は舌先に感じていた違和感のもとを尖らせた舌先でちょん、とつついた。
「んんっ、んあっ、練」
とうとう麻生が唇を離した。
「どうしたの」
練は麻生の首に両腕を絡ませたままで尋ねた。触れている部分を離したくなかった。
「そこ、いじるのやめてくれ」
そこ、とは先ほどの違和感、というより異物感のことだろう。
「口内炎？」
「うん」
「不摂生が祟ったな」
「おまえにだけは言われたくない」
そういって練の頬を軽く抓る麻生の手に練は緩くかみついた。
「じゃあ歳か。痛いの？」
「普段は平気だけどな、水分で滲みたりする」
「俺の唾液は平気なの」
「少しぴりっとするかな」
麻生の言葉に練がふふん、と片目を細めて笑う。しまった、というように麻生の動きが止まった。練は麻生に絡めた長い腕と足とで羽交い締めにするように頭を抱き込み、一段と深く麻生の口の中を蹂躙した。
「ふぐっ……れ……やめっ」
麻生の抵抗も何のその、練は麻生の口内炎を楽しげにいたぶる。
「れっ……ふっ……いい加減に……」
これ以上やったら本気で怒るかな？ と見切りをつけて練はやっと唇を離した。目の前の麻生を見れば、なんと涙目だった。ちょっとだけ可哀想になった練は麻生の頭を優しく撫でながら言い訳するようにつぶやいた。
「唾液には殺菌効果があるっていうじゃん」
「痛いものは痛い」
麻生は少し拗ねたように言った。その様子に何かを触発された練はもう少しだけ虐めてみよう、と麻生の頬に軽く口づけてから耳元で囁いた。
「今日は俺のしゃぶってね。龍の口ん中、消毒してあげる」
心底嫌そうに眉を寄せる麻生に構わず、練は唇に小さく口づけたのだった。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
意味なくいちゃいちゃしてる二人はいつでも書きたいです。今回のは携帯小説読んだからちょっとばかし麻生をいじめてやりたかった、というのもありつつ……。
下世話なタイトルですいません。一応ザーメンの成分調べましたが、当然のように消毒の効果はございませんでした。
(20100202)
PR
